7月11日午前10時。MOVEフェスティバルに向けて、ロンドンのユーストン駅からマンチェスターへと出発。同じ車両には、マニックスのTシャツを着た親子と、Tフェス用のテントグッズを持ったカップルが乗っている。そして出発から約2時間半後、マンチェスター駅に到着。去年は工事中で何がなんだかわからなかった駅が、見事にリニューアルしている。とてもイギリスとは思えないほどの整然ぶり。しかしながら見渡してみると、やたらとグラム娘・ゴス娘が多いことに気づく。どうやら今夜もマニックスファンが大集結する模様。そんな彼女たちを横目に、まずはホテルへと向かう。 |
入場ゲート前にできた列は、会場を1周しそうな勢いで連なっている。最後尾に向かって歩いていけど、見えるのは濃いアイメイクに、ピンクの羽根をまとったマニックスファンばかりだ。しかし午後3時にゲートが開くと、急遽もう1箇所入り口が設けられ、あっさり入場することができた。 |
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15.30 Kinesis |
16.10 Mars Volta |
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17.00
Teenage Fanclub 激しいライブが2つ続いたところで、しばしチルアウトタイム。DJが"Scottish Legend, Teenage Fanclub"と紹介すると、ステージ裾から、ノーマンが「どーも どーも。」とひょっこり登場。今に始まった話ではないが、3人とも近所のパブに飲みに来たおじさんという装いで、さっぱり冴えない。 だが歌い始めたらこの3人の右に出るおじさんはいない。1曲目は、ジェラルドがボーカルの"Don't Look Back"。さっきまでの熱さはどこへやら、一気に会場がなごむ。続いて、ノーマンが"I Don't Want Control〜"、レイモンドが"About You"を美しく歌い上げる。タイミングよく太陽も出てきた。もう最高。 最前列はすでにゴスっ娘だらけだが、1曲終わるごとに、皆惜しみない拍手を贈っている。だがその後にいちいちノーマンのオヤジギャグがとぶのが寒い。私の耳が正しければ、(強風を気にして)「カツラ飛ばないようにね」と言ったような気がするのだが。 |
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ノーマンは、"Your Love Is〜"で超真剣にミニ鉄琴を叩いていたと思えば、歌い終わるときに「じゃじゃーん(Ta-da〜!)」と言い放ち、そして観客の「Cosmic Rough Ridersより最高!!」の叫び声には、「あったり前じゃん(Absolutelyyyyy〜)。イエーイ!」と親指を突き出す。オヤジモード炸裂で、どれもめちゃくちゃかっこ悪いのだが、この素朴さがたまらなく良い。 |
18.05 Super Furry Animals |
19.25 Flaming Lips 次はお待ちかねFlaming Lips。ステージには既にロボット3体がスタンバイ。司会のDJは、全オーディエンスの興奮を代弁するかのように「なんかスゴイことになりそうだ!」と叫んでいる。そして、人形軍団が続々とステージに入場。トラ、ライオン、ゴリラなどなど着ぐるみ計18人。太陽が2人(?)に、サンタクロースが1人。そしてもちろんメンバーも各々動物の姿で登場する。最後にスーツ姿のウェインが現れ、総勢25名でライブがスタート。 オープニングは、"Race For The Prize"。心地よいポップソングで、会場全体に至福感が満ち溢れる。まさに雰囲気はウェルカム・トゥー・ヘブン。ステージのアニマル軍団はというと、曲に合わせて踊りまくっている。そのシュールでエキセントリックなフレミンワールドに、オーディエンスは完全に引き込まれる。 なんとも楽しいステージだが、現実問題としては深刻そうだ。よく見ると、アニマル軍団は皆ミネラルウォーター手にして踊っているのだ。中は相当暑いらしい。そのうちニワトリがギブアップし、顔を外して踊り出す(キレイなお姉さんだった)。続いてトラもバテ始め、顔を外しては水を飲み、なんとか耐えている様子(中身は太めの男の人だった。そりゃぁ辛いよ)。 |
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Yoshimi doll |
fake blood |
20.55 Manic Street Preachers |
"Little Baby Nothing"、"La
Tristesse Durera"の、がなりまくり大合唱の後は、Camper Van Beethovenのカバーで"Take The Skinheads Bowling"。マニックスが若い頃によく聴いていた曲だそう。近くにいたビール腹のオヤジ2人が、重々しく飛び跳ねながら熱唱している。ちなみにこの曲も、B-sideアルバムの収録曲。 |
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★おまけ★
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フェスティバルレポート2003